建物の寿命・考 7 蹴上発電所
琵琶湖疏水船に乗ってきました。
疏水工事や蹴上発電所の建設記録はインクライン終点にある疏水記念館で見ることができます。
施工方法や発電機器、送水管等の展示内容は見応えがあります。
疏水工事を日本の技術のみで設計、担当指揮した技師の田邉朔郎が当時21歳であったとは、
ただただ驚愕、現代では絶対にありえない抜擢です。
疏水で発電を行う計画も田邊技師によります。
「蹴上発電所・第1期(160Kw)」は明治24年(1891年)に運転開始の日本最初の事業用水力発電所ですが、
今も第3期(4500kw)が稼働しています。
電力需要に応えるべく発電所を次々と増強更新していった当時の人々のパワーに驚きます。
琵琶湖疏水は130余年にわたり3代の発電所に水を供給し続けてきましたが、
水車発電のシンプルで小さな建物がまわりの景観によく調和しています。