建物の寿命・考 5 長浜駅舎

滋賀県長浜市の盆梅展を見てきました。

盆梅展が開かれている慶雲館の北側には同時に完成した現存駅舎では日本最古の旧長浜駅があります。

1882年(明治15年)完成ですから今年で築141年です。

史料によると2階床と屋根は木造の木骨造石灰コンクリートです。

当時主流のレンガ造の西洋建築をコンクリート壁に置き換えた、

今でいえば「特殊コンクリート構造の壁式構造」といったところでしょうか。

この駅舎は1903年(明治36年)に2代目駅舎が完成したことで倉庫となり

1983年に資料館を経て2003年、今の「長浜鉄道スクエア」になりました。

駅舎としての役務は21年と短かったのですが解体されず生き残り鉄道の歴史を伝え続ける貴重な建物です。

盆梅展には樹齢400年を超える見事な梅がありました。

この駅舎も盆梅たちも末永く残っていくことを祈ります。

現在の旧駅舎